CLASSIFICATION
哺乳類網 Mammalia ハリネズミ形目 Erinaceomorpha ハリネズミ科 Erinaceidae ハリネズミ亜科 Erinaceinae 5つの属に分類されます。
系統分類上、過去に食虫目(モグラ目)に分類していたこともあり、げっ歯目であるネズミとは異なり、モグラに近い動物です。
ヨーロッパ、アフリカ、中近東、日本を除く東アジア、ロシア、インドに生息しています。
日本においては帰化してしまった種も存在し、特定外来生物に指定されています。
そのため、特定外来生物に指定されていないアフリカ出身のヨツユビハリネズミのみが唯一日本で飼育が許可されているハリネズミです。

特徴・生態
外敵から身を守るため、体表の背側面が約5000本の針によって覆われています。
嗅覚及び聴覚が発達しています。
体温調節機能が十分ではないため、高温下では体へ多大なストレスがかかります。
一方、室温17度以下になると、冬眠に入ります。
そのため過ごしやすい環境温度は24~30℃弱となります。
アンティング(泡つけ)と呼ばれる唾液を体につける行為を行います。
初めての臭いを嗅いだ時などに行う行為ですが、その目的はまだ解明されていません。
性格は警戒心が強いため臆病ですが、好奇心は旺盛です。
基本的に夜行性であり、単独を好んで行動する動物です。
野生化では、雑食であり、無脊椎動物(ミミズやナメクジ、昆虫や幼虫など)を主食とし、副食として野菜や果物を食べます。
繁殖特性
ハリネズミは周年繁殖動物で、雌は9日間の発情期と7日間の休止期間を繰り返し、交尾排卵により繁殖します。
性成熟は61~68日齢で繁殖が比較的容易なので、生後2か月から雄雌の同居には注意が必要です。
生理学的特徴
項目 | データ |
---|---|
平均体重 | 230~250g |
体温 | 36.1~37.2℃(直腸温) |
発情周期 | 周年 |
食餌消費量 | (粗蛋白30~50%・粗脂肪10~20%以下) |
HEALTH CARE
ご家庭で行う健康管理
体重管理・食欲のチェックしましょう フードはバランスのとれたフードを用意し、与える量を管理して日頃から食欲があるかチェックをしましょう。 |
排便・排尿のチェックをしましょう 便・尿の回数や形や色などを把握することで、日々の健康チェックができます。 |
コミュニケーションをとりましょう 日頃からコミニケションをとることで人に慣れ、ストレスのない環境が健康維持にもつながります。 ※過度なふれあいや環境の変化にはストレスになる場合もあります。 |
運動や遊びをさせましょう 運動ができるスペースを用意することで肥満防止になり、ストレスのない体を維持する事ができます。 |
動物病院で健康診断を行いましょう 病院での健康診断を行い健康状態を知ることで、普段の健康管理につなげていきましょう。 |
年齢比較表
ハリネズミの平均寿命 | |
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平均3~5年 | (飼育下では平均6~10年位) |
HUSBANDRY
飼育ケージ
広くて高さのあるタイプが理想で床面積は、最低30cm×60cmは必要です。
臆病な性格のため、ストレスのかからないように静かで、直射日光の当たらない場所に設置します。
急激な温度変化は体に多大なストレスを与えるため、温度変化の少ない場所に設置します。
ケージ内に必要なもの
床材 掃除等の手入れを考慮するとペットシーツを推奨します。 |
エサ入れ、水入れ、牧草入れ 食器は不安定だとすぐにひっくり返されてしまうため、陶器など重い素材の器を用意します。 |
木箱、ポーチ 身を隠す場所として設置します。 |
回し車 運動不足の解消を目的として設置します。 網目やつなぎ目の穴に足や爪をひっかけて、ケガをする恐れがあるため体にあったものを選び、穴をふさいだり、爪の手入れを行う等の対処が必要です。 |
フード(エサ)
野生化では昆虫を食べます。そのため高蛋白質・低脂質の食餌が必要です。
ペレット(ハリネズミフード) 主食として与えます。タンパク質:30〜50%、脂肪:15%程度の栄養バランスが整っているフードを与えましょう。 |
ミルワーム、コオロギ 動物性の蛋白源として与える事は可能ですが、栄養バランスが優れている訳ではないため、副食(おやつ)として用意します。 ※コオロギの足や頭で口内炎になる可能性がある為、足を取ったり潰すなどの対策が必要です。 |
野菜、果物 生野菜・果物も食べられますが、水分量が多い野菜や果物は下痢につながる恐れがあるので少なめに与えるようにしてください。 |



CASE STUDIES
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